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5話を読んだ時、思わず「まじか...」と声が漏れてしまいました。きっと世の中に広まることは無いのだろうけど、真実を知った彼らは一生悔いを持つのでしょうね。後半に行くにつれ、勝手にセリフに脳内で熱がこもりました。
死は、人間にとって究極の恐怖でありながら、決して「その人だけのもの」ではありません。その喪失は、静かに、けれど確かに――さざ波のように他者の心にも広がっていく。有名人の死という現象から、私たちの心の機微を丁寧にすくい上げた作品。とても印象的でした。
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文体が完成され過ぎると、筆者は読者をコントロールすることが出来る。これはその証明であるように思えます。卓越した構成力。フィクション、ノンフィクションか分からなくなるほどの筆力。作家たるもの、例え事実を下地にしていてもそれを隠すエンターテイナーでないといけない。それが上手く出来ていると思いました。
分かる人には分かる、実在の事件をモデルにした話です。80年代、携帯電話など使われていなかった時代の、青春が描かれています。 こういう事があったかもしれない、という等身大の若者たちの青春が交錯して、ドラマが生まれます。当時を知る人にも知らない人にも、読んでもらいたいと思いました。
実は俺の母親の名前もMARIKO。イヤ、実際にはマリ子ですが、さっきからマリ子の残像が脳裏にしがみ付いて離れてくれません。「明日辺りにでも、マリ子の墓参りにでも行くかな?」未だビンビン生きてんけど。
恋愛に似て非なるアイドルへの愛の崇敬が赤裸々に描かれています。一過性の熱量の爆発ではない信仰にも似た「本気」に良い意味で危うさと寒気のような戦慄を覚えました。まるで狂気に突き動かされるような信奉者の群れのように物語が巨大な鎌首をもたげようとしています。目が離せなくなる、また目を離してはいけない作品だとハッとさせられます。オススメさせていただきます。
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話に引き込まれて、一気に読んでしまいました。創作なのか、リアルな体験記なのかわからなくなるそんな感覚がありました。
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