ハンバーガーを食べたくなってしまうはず

うわぁ、なんて温かくて心打たれる話...
彼女は最初から、彼のことが好きだったから近づいて、そのために沢山調べていたなんて、なんて健気な...
ある意味、ただ食べて味覚で味わうのではなくて、そうした客観的な情報のみに基づいて分析的にハンバーガーを調べていたからこその、味に対する感想の精緻さが生まれていたんだという納得感、そりゃそこまで調べて発信してくれる人は企業も広告塔にしたくなるわという納得感があって凄いです。
投稿までに2週間という時間がかかってしまうことも、彼女の体型はハンバーガーを食べ続けている人の体型には見えなかったことも、全部全部回収されて、思わず2周読んでしまいました。
ハンバーガーを通して生み出せた接点、しかしいつの間にか、いや、一緒の高校に行きたいと口にした瞬間から、きっと主人公はハンバーガーなんて関係の無いところで、彼女自身に対する繋がりを求めていたんだろうなって。でも、彼女からしてみたら、ハンバーガーがなくなったら、彼との居場所が無くなっちゃうって一所懸命で、その想いの強さが胸に刺さります。
日常を切り抜いて物語を作ることで、読者である私たちの日常が煌めき出すような、そんな物語でした。ありがとうございます。